どんな料理か
豬頭飯は、豚の頭をゆでてとったスープで在來米、つまり長粒のインディカ米を炊いたご飯です。頭の肉がのっているわけではなく、名前はスープに由来します。粒はぱらりとして、ラードの香りがします。小さな茶碗で売られ、おかずを組み合わせて一食にします。
生い立ち
台南北部の古い川港で、かつて月津と呼ばれた鹽水と、隣の新營の料理です。この二つの区の外ではめったに見かけません。
地元で語られる話はすっかり定説になっていて、日本統治時代にさかのぼります。食べ物が乏しく、豚をつぶすのは祭りのときだけだったので、農家は何ひとつ無駄にせず、頭をゆでたあとのスープでご飯を炊いたというものです。作家の舒國治も2012年に似た話を書いています。貧しい家では、豚の頭を下ゆでした汁を捨てずにご飯を炊いたというのです。
名前の由来には別の話もあります。農民が鍬を肩に担いだまま畑から直接食べに来たので鋤頭飯(鍬のご飯)と呼ばれ、それがいつしか豬頭飯になったと言われています。
作り方
豚の頭を丸ごと2時間以上煮込みます。骨や豚バラ肉を加える人もいます。脂をすくい取り、そのスープをインディカ米の鍋に入れて炊きます。水、塩、エシャロットの分量は作り手ごとに違い、干しエビをゆでた汁を加える人もいます。1年寝かせた米が好まれるのは、水分が少なくべちゃっとならないからです。フードライターたちは、仕上がりをパエリアやリゾットにたとえています。
食べ方
ご飯を一、二杯頼み、カウンターからおかずを選びます。台南の昔ながらのおかず選びの食堂、飯桌仔とよく似た食べ方です。定番の組み合わせは腸詰めと、頬、耳、骨まわりのゆで肉(骨仔肉)で、にんにく入りの醤油だれにつけて食べます。常連は「一組」と頼むだけです。ご飯にラードや腸詰めの脂を混ぜる食べ方もあります。
台湾各地では
- 台南
- 南門路の鬍鬚豬頭飯は、鹽水でいちばん長く続く店です。兄弟二人が伽藍廟の前の屋台として始め、今は四代目が切り盛りしています。ここでは腸詰めを焼いたときに出るかりかりのかすをご飯に混ぜます。



