どんな料理か
馬告雞湯は、鶏肉をマーガオ(馬告)と一緒に煮た澄んだスープです。マーガオは山胡椒(Litsea cubeba)の実を乾燥させたもので、見た目は黒胡椒の粒にそっくりです。まず生姜のような香りがきて、次にレモンやレモングラスの風味が広がり、穏やかなピリッとした辛みが残ります。スープはあっさりとして、ほんのり甘みがあります。
生い立ち
マーガオはタイヤル語での呼び名です。ミシュランガイドは、タイヤル族とサイシャット族をこの実を最初に料理に使った民族に数えています。花蓮の紅葉村のタロコ族はmqrigと呼びます。この小さな木は低い山の森に自生しています。収穫の多くは今も野生のものですが、栽培を始めた生産者もいます。山では塩が手に入りにくかったため、種が調味料として塩の代わりになりました。家庭ではマーガオを浸した水を常備して畑や狩りに持っていき、年配の村人は疲れや二日酔いに効くものとして覚えています。料理での最初の使い道は魚のスープだったといわれます。今では、原住民料理でよく見かけるマーガオ料理の代表が、鶏スープとソーセージです。
作り方
鶏肉はまず湯通ししてきれいにします。それから新しい水に生姜の薄切りとマーガオの実を入れて煮込みます。実は香りが立つよう、先につぶしておくことが多いです。塩と米酒少々で味をととのえ、野菜を加える料理人もいます。生姜を減らせば、夏向きのあっさりした味になります。
食べ方
山あいの原住民料理店では、地鶏、川エビ、山菜、竹筒ご飯などと並ぶ、みんなで分ける料理の一品として出てきます。温泉地の烏來では、湯上がりに体を温める一杯になります。
台湾各地では
- 北部
- 烏來は新北市の山あいにあるタイヤル族の地区で、マーガオの主要な産地の一つです。実は6月と7月に摘まれます。烏來の料理店ではマーガオの鶏スープを出しており、烏來泰雅民族博物館では2019年にマーガオの展示が開かれました。
- 原住民族
- マーガオはなによりタイヤル族のものですが、サイシャット族やタロコ族も使います。産地としては、烏來、新竹県の尖石、南投、花蓮の山地が挙げられています。宜蘭の棲蘭山は、この木が生えていることから馬告山とも呼ばれます。


